ピアニスト斎藤晶さん(オルケスタYOKOHAMA)メンターオライブインタビュー
2012年11月18日にエルチョクロで行われたメンターオのコンサートにいらっしゃいましたオルケスタ横浜の斎藤晶さん(以下S)にコンサートの感想やメンターオについてスタッフがお話を伺いました。
-(コンサート終わりにエルチョクロで食事を交えながら)
S エルチョクロのお料理おいしいですね、コーヒーもおいしかったですし。
-おいしいですね。僕はこのパイ好きですね。メンターオのコンサートいかがでしたか?
S そうですね、客席の皆さん曲が進むに連れてどんどん演奏に引き込まれてましたね。グーッと。それがひしひしと伝わってきましたね。私いつも、結構後ろの席で聴くのが、割と好きなんですけど、今日真ん前の席で聞いていました。もうゴリゴリしてていいですね。全部の音が。
-メンターオの2人(専光、池田)はオルケスタYOKOHAMAのメンバーですよね。
S もう、素晴らしい人がいてくれて感謝にたえません!父も、感慨深いみたいですよ。池田君の成長とか、専光君との出会いとか。(※池田さんは高校生の時からのメンバー。専光さんは齋藤氏の後継者にと、池田さんの紹介で2年前に入団)
-メンターオのリズムの重さって独特だと思うのですが。
S 重さもそうだし、目の粗いサンドペーパーで削ってあるような風合いがいいですね、なんかつるんとしたキレイな音ではないのが。最初に池田君が専光君のバイオリンの紹介のときもそういうこと(良い意味で泥まみれで力強さのあると)を言っていましたが、大熊君もそうですし、メンバーみんながいいです、泥まみれの力強さがあって。
-ピアノは深町さんでしたね。
S メンターオにとって本当によき理解者ですよね。
-池田さんのMCについてどうでしたか。
S ユニークですね!(笑)彼は実は声もいいんですよね。何喋ってもいいんですよ(笑)
-メンターオの演奏した楽曲についてどうでしたか。
S やっぱね、メンターオのラ・マリポーサとか…スムとか。かっこよかったです。 スムは、皆やりたがるんですよ。でも、なかなかこうは弾けないですね。やっぱね、怖くないとだめなんですよ。その怖さがある。そして定番曲じゃないですか、メンターオさんの。あと、パタ・アンチャとか、そういうプグリエーセスタイルのガチッとした感じが出せるのがいいですね。重いのだけじゃなくて、しっとり甘い曲もいいんですよね、マイパとかロマンセ・デ・バリオとか、とてもチャーミングだし。ダリエンソもいいですね!何やってもいいんですよ、「これがタンゴだ」っていうリズムが決まってるから。
-メンターオの魅力について一言でお願いします。
S ・・・結局”切れ味”ということになるのかな。言葉をすごく迷うのは「コシのあるタンゴだな」とも思うけど、今の演奏聞き終わって先に浮かぶキーワードはやはり切れ味ですね。情熱も素晴らしいですしね!また聞きたくなる切れのある演奏ですね。彼らの音楽は一度知ったらみんな夢中ですよ、中毒性があるというかね。そこが重要。
-リズムが独特ですよね、点で捉えるというよりは、面で捉え重さがありつつ、引き際の切れ味がいいというか。
S あのリズムは一朝一夕にはできないですね。アルゼンチンで2ヶ月修行したというのもそうですし、何より3人共リズムへの意識が高いですしね。素晴らしいですね。これからの日本のタンゴといわず、世界のタンゴを背負っていってほしいですね。宝ですよ。せっかくこうやって志と価値観が同じ3人が集まっているんですから。
-ありがとうございました!
斎藤 晶 Aki SAITO
オルケスタYOKOHAMAピアニスト。
父は、同代表齋藤一臣氏。